感染症案内

項目 説明
HBs抗原  B型肝炎と言われる肝臓病の原因ウイルスの検査です。通常母子間の垂直感染や輸血後肝炎の原因とも成ります。幼年期に感染するとキャリア−と呼ばれる無症性の状態と成る場合があり知らない内に他人に感染させる危険性もあります。入院時の検査項目の一つです。また成人になって感染した場合はキャリア−と成ることは殆ど無くその一部は肝炎から肝硬変・肝臓癌へと進行する場合もあります。
HBs抗体  B型肝炎ウイルスの進入による生体防御によって産生される免疫抗体です。この抗体が存在することにより外部から進入してきたB型肝炎ウイルスと結合して感染を防御します。免疫抗体ですので一度もウイルスに暴露されていない人には存在しません。
HCV抗体  B型肝炎ウイルスとは別の肝炎ウイルスでC型肝炎ウイルスと言います。上記のHBs抗体は中和抗体ですがHCV抗体は中和抗体ではないため感染の有無を推測する指標と成り得ます。そのため直接抗原を検査するのではなく日常検査においてはHCV抗体を検出する事で推測します。
TP抗体  スピロヘ−タ−と言う特殊な細菌により発症する梅毒の抗体検査法の一つです。性感染症に分類されこの抗体は一度陽性に成ると治癒後も陰性化せず陽性のままで存在します、よって過去の既往に関しても検査上陽性と判定されます。
マイコプラズマ抗原  マイコプラズマと言う細胞壁を持たない特殊な細菌による原発性異型肺炎の原因菌です。この抗原を測定する事によりマイコプラズマ感染症を診断・推測します。短時間で結果が判定できる方法も存在しますが臨床症状との相関が悪く当院ではある程度時間を要するが的確に判定出来る方法を採用しています。