生理機能検査は、ほとんどが痛みをあまり与えずに行う検査です。心電図検査や脳波検査、超音波検査などがあります。健康診断で行われる検査や精密診断に使用する検査などさまざまな種類の検査が行われます。
(X線撮影・CT・MRIは放射線科で診療放射線技師が行います。)
骨密度検査は、主に骨粗鬆症の診断に用いられます。骨の密度が、今の年齢の標準と比べて、また若いひとと比べてどのくらいの割合かを数値で表します。
検査時間:5分
血圧脈波検査は、大きな動脈の血管の異常を調べる検査です。左右の腕、足首に通常の血圧測定と同じようなカフを巻いて4ヵ所で同時に血圧を測ることで、計測されます。動脈硬化や血管の詰まりの危険度が数値で示されます。
検査時間:10分
心電図検査は、健康診断やドックのほか、不整脈や狭心症・心筋梗塞が疑われるときに行います。心電図は、心臓から発生する微弱な電気を体に付けた電極で検出し、波形に表したものです。心臓の異常の判定のほか、服薬やホルモン異常による心臓への影響を調べるなど、さまざまな状況下での心臓の状態を確認するための最も基本的な検査です。
検査時間:安静時心電図5分
聴力検査は、いろいろな高さと大きさの音を聞いてどの程度聞こえているかを判定する検査です。周りの音を遮断するため、専用の狭い防音室の中で検査を行います。一般的には健康診断や就職時の検診、難聴の度合いを調べたりするために行われます。
検査時間:5〜30分
呼吸機能検査は、機械を用いて肺活量などの呼吸状態を調べる検査です。実際に機械につながった管をくわえて息をすることで、今行っている呼吸の量を測定します。これを標準の値と比べて、呼吸機能を判定します。単純に測定できる肺活量のほか、呼吸で使っていない肺の予備の容量や、肺でのガスの取り込み能力など多くの項目を測定することで、総合的に呼吸の機能を評価することができます。また、動脈血を採取して、呼吸によって血液に取り込まれた酸素と排出される二酸化炭素の量を測定する血液ガス分析という検査もあります。呼吸機能の低下による血液中ガス濃度の異常を判定する検査です。
検査時間:呼吸機能検査10〜30分
脳波検査は、血管の損傷や外傷などで脳の働きが障害されていないかを調べたり、脳の異常放電によって発症するてんかんやけいれんの状態について調べたりする検査です。脳波とは、脳で発生する微弱な電気を頭皮に付けた電極で検出し、波形として表したものです。これを30分程度記録し、脳の働きを分析します。一般的には起きているときと寝ているときの脳波を記録します。
検査時間:60分・予約検査
超音波検査は、超音波を用いて体の臓器を画像にし、状態や動きを観察して判定する検査です。当院では心臓、腹部臓器、頸部血管についての検査を行っていますが、他には全身の血管、甲状腺、乳房、関節などの検査も行われます。心臓では、心臓の動きを観察することで心筋梗塞や心不全の判定をし、腹部臓器では各臓器の異常(腫瘍・結石・脂肪性変化など)の有無を判別し、頸部血管では動脈硬化性の異常を判定します。一般的に超音波は体に対する影響が殆どなく、安全で繰り返し行える検査とされています。
検査時間:20〜40分・予約検査
神経伝導検査は、腕や足の神経に刺激を与えて、その刺激の伝わる速さを測定します。異常があると、速度が低下したり、刺激による反応が出なかったりします。手のしびれがあり手根管症候群が疑われる場合や、糖尿病による足の感覚障害(末梢神経障害)がある場合などに検査します。
検査時間:30〜60分・予約検査
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